3月20日JA共済ビルにて無電柱化低コスト化セミナーが開催されました。主催は一般財団法人日本みち研究所で当NPO事務局長も鼎談の一員として参加しました。
鼎談には国土交通省道路局環境安全課長 森山誠二氏と東京工業大学副学長環境社会理工学教授 屋井鉄雄氏とのお二方も参加されていて大変に盛況なセミナーでした。
今回は鼎談の内容をこの場でご紹介させて頂きます!
鼎談の様子
屋井氏:昨今の無電柱化の盛り上がり方はすごい。それと無電柱化推進部会の各WGのメンバーにはボランティアで頑張ってもらっているおかげで今回の「ケーススタディの検討報告」が完成するなど結果が出始めた。今、日本は大きく変わりつつあって、そのスタート地点が低コスト化なのではないだろうか。また低コスト化だけでなく、地域住民との合意形成も大事であるからそちらも怠らずにやっていきたいと思う。
井上氏:20年以上無電柱化に携わってきた身としてここまで来たかという思いとまだまだいけるという思いと両方ある。現状の無電柱化はボトルネックにボトルキャップまでついている状況だが、それを突破していくのが民間の役目なのではないだろうか。
森山氏:今回の内容は今後無電柱化において重要であると思うが、技術開発と透明性の両立は厳しいのではないか。来年度から始まる官民連携支援事業を低コスト手法の手引き案を参考にしつつよりよいものにしていき、技術開発とも相まって黒字産業にしていきたい。
屋井氏:道路と街づくりを一体となって無電柱化を進めていかなければならない。現在道デザイン研究会と共にトランスをベンチやカフェのテーブルなどに使えないか検討している。将来的に道路がどうなっていくかも考えつつやらなければ道の真ん中にトランスだけが残ってせっかくの景観を台無しにすると思う。
井上氏:無電柱化を進めるためには規制緩和と新設電柱の禁止が必要だ。さらに単独でやると時間がかかるので電気・通信の会社が行ったとなって協調地中化をやれば効率的に行える。これが無電柱化を加速する唯一の方法であると思う。
屋井氏:関係者間の合意形成が非常に大事であると私も思う。一定のガイドラインを作っている段階なので期待してほしい。
森山氏:無電柱化を将来のことまで考えて行えばコストがかかるのである程度の割り切りも必要であると思う。
★30分と短い鼎談でしたがとても内容が濃かったです。知識の深い3人が集まると面白い発想や話題が尽きませんでした!!