2025年11月21日に下関市で行われた無電柱化を推進する市区町村長の会令和7年度第3回勉強会での講演の内容をポイント解説致します。
無電柱化を推進する市区町村長の会 令和7年度第3回勉強会

松尾 崇 首長会会長(鎌倉市長)の挨拶
日時:令和7年(2025年)11月21日(金)14:00~17:00
場所:下関市生涯学習プラザ2階学習室1・2
会場参加者:40名、オンライン参加者:42名
▶当日の予定
会長あいさつ 鎌倉市 松尾 崇 市長
開催地市長あいさつ 下関市 前田 晋太郎 市長
▶講 演
※各タイトルをクリックすると該当部分にジャンプします。
※各タイトル・講演者の下に示しているURLは、ユーチューブ限定動画(リンクを知っている者のみ視聴可能)のリンクです。是非ご視聴してみて下さい。
- 「国土交通省における無電柱化の取り組みについて」
国土交通省道路局環境安全・防災課 課長補佐 藤井久暢 様
→https://youtu.be/TAJTutnuJYc - 「市街地開発事業等における無電柱化の取組について」
国土交通省都市局市街地整備課 市街地防災整備係長 金井雄太 様
→https://youtu.be/cP9Qsql3mLU - 「中国地方整備局における無電柱化の取り組みについて」
中国地方整備局道路部 部長 大江真弘 様
→https://youtu.be/Q2X7s4u9KCQ - 「宿場町の無電柱化へのチャレンジ」
岡山県矢掛町建設課 課長 渡邉孝一 様
→https://youtu.be/OTR_KlKKOeg - 「開発事業に伴う無電柱化整備事例」
広島県廿日市市建設部都市活力デザイン課 課長補佐兼係長 阿部充弘 様
→https://youtu.be/-Dha0zvjWSk - 「無電柱化の新たなスピードアップ工法「トレンチャー工法」の紹介」
国立研究開発法人土木研究所寒地土木研究所地域景観チーム 主任研究員 大部裕次 様
→https://youtu.be/WE95Xcz_WFs
国土交通省における無電柱化の取り組みについて・・・国交省道路局・・・
以下の項目で講演が行われました。ここでは、その一部を紹介しています。
※以下、文中の写真や図表は講演中の資料より引用しています。
1.これまでの無電柱化の取組
(1)整備の状況等
(2)コスト縮減の推進
(3)事業のスピードアップ
(4)占用制限の的確な運用
(5)財政措置
2.次期無電柱化推進計画の策定に向けて
(1)防災に関する論点
(2)交通安全に関する論点
1.これまでの無電柱化の取組
「1.これまでの無電柱化の取組」では、今年度で進められている国土交通省主催の部会での取組状況をまとめたものです。今回は特に注目いただきたい内容にしぼってご紹介させていただきます。
※書体の異なるアオ文字で示したところは、筆者がコメントしたものです。
■ 令和7年9月台風15号 静岡県牧之原市内の電柱倒壊状況について ■
- 9月5日(金)12:50頃、静岡県牧之原(まきのはら)市静波(しずなみ)から細江(ほそえ)にかけて竜巻が発生。風速75m/s(国内最大級の規模)と推定。
- 今回の竜巻により静岡県牧之原市を中心に79本の電柱が倒壊。
- 電線管理者において電柱撤去が完了し、倒壊路線の車両通行が確保できたのは、9月7日(日)深夜(23時頃)※。
※山の手幹線通行確保の概ねの時間を中部電力にヒアリング

■無電柱化の進捗状況■
- 令和6年度末までに、約1万kmの管路整備が完了。
- 現行計画の期間内(R3~R7)では令和6年度末までの4年間で約559kmの管路整備が完了したほか、約3,700kmで計画協議に着手済み。

■第8期推進計画期間内の管路整備延長■
- 現行計画では、「防災」「安全・円滑な交通確保」「景観形成・観光振興」を目的に、それぞれ重点対象を定め整備を推進しており、令和6年度末までの4年間で559kmの管路整備が完了。

■緊急輸送道路における無電柱化の状況■

- 緊急輸送道路を中心に無電柱化を進めているが、全体で約61%、市街地で約65%の区間で電柱が立地しており、工事中区間は市街地においても4%に過ぎない。
緊急輸送道路でさえ、左のグラフのような数字であると考えた場合、上の重点整備にあたる「安全・円滑な交通確保」「景観形成・観光振興」がそれぞれ57km、41kmにとどまっているのもうなずける。
■コスト縮減技術の活用状況■

※令和2年度以降の新規事業着手した1,380箇所を対象にコスト縮減技術の活用状況を調査。
- 直轄事業は83%、補助事業は49%でコスト縮減技術を活用。 浅層埋設、低コスト管路材の活用事例が多く、概ね1割程度のコスト縮減となっている事例が多い (国土交通省調べ) 。
■排水側溝の現場導入に向けた検討の方向性■
- モデル地区における設計、工事を進め、さや管の防水性や耐力、ケーブルの電圧階級など、設計・施工上の課題などを整理し、対応を検討する。
- 得られた知見をもとに、排水側溝を活用するにあたってのポイントをまとめた手引きを作成していく。

■さらなる低コストに向けた地上配線の検討■
- さらなる低コストとしての地上配線工法について、地上に施設する高圧電線路のうち、山地であり、車両の往来が無く、人が常時通行することを想定しない、限定した場所への施設に必要となる保安要件について調査を実施。
- この調査を踏まえ、必要な保安要件に関し、令和6年8月26日に日本電気技術規格委員会(JESC)規格を新たに制定。令和7年3月17日の電力安全小委員会において「電気設備の技術基準の解釈」への規格の引用について審議し了承。

排水側溝に関しては、電気ケーブルは、水に弱く、かつ作業時での感電などの危険が否めないのではとの意見あり。近年頻発するゲリラ豪雨などによる水量増への懸念がある。地上配線は、電線保護管(しかも高圧)のみで大丈夫か? 山火事とかの恐れは?電線が断線するほうがリスクは高いか?
■管路整備後の電柱未撤去の状況■
- 道路管理者が管路整備後、電線管理者により入線・電柱撤去作業を実施するが、関係者間の調整、合意形成が難航しており、電柱撤去までに時間を要する事例がある。
- 道路管理者・電線管理者が協力し、早期の電柱撤去を進めるとともに、電柱撤去の迅速化に向けた取組が必要。

■管路整備後の電柱撤去の迅速化に向けた検討の方向性■
- 電柱撤去の迅速化に向けて明らかとなった課題を踏まえ、以下の取組により速やかな電柱撤去を進める。
➢電柱撤去を考慮した「工事ロットの設定ガイド」の作成
➢「合意形成の進め方ガイド(案)」に電柱撤去の円滑化に関する観点を追記
➢事業化段階での既設占用制限の適用
➢本体管と引込管の同時施工などの工程の見直し 等

2.次期無電柱化推進計画の策定に向けて
「2. 次期無電柱化推進計画の策定に向けて」に関しては、今後、「防災」と「交通安全(良好な歩行空間の確保)」に比重を置いた無電柱化の政策をとることが予想される内容となっています。この二つは、私たちの生活や生命に直結している場所です。無電柱化することで利便性や防災が高まれば、市民の理解も得やすくなるのではと期待したいです。誌面の都合上、多くのページを割かれた講演資料の中から主なものをご紹介させていただきます。
(1)防災に関する論点
■防災に関する目標の考え方■
- 災害への備えを確実にするため、無電柱化の目標を「着手」から「整備完了」に変更するとともに、引き続き計画的に無電柱化を進めるため、区間と整備手法について関係者が合意した「計画延長」を目標として設定する。
- また、切迫する巨大地震に備えるため、防災の観点で30年程度の中期的な目標を設定し、緊急輸送道路等の無電柱化を加速させる。

■緊急輸送道路における電柱の占用制度の更なる活用■
- 「新設電柱の占用制限」について、緊急輸送道路は、令和7年度で100%を指定予定。
- 管路整備と合わせて着実に抜柱し、道路閉塞のリスクを取り除くため、事業中区間において、全て既設電柱の占用制限を指定する。
- 道路閉塞防止の観点から、優先整備区間においては沿道民地に新たな電柱が立たないよう、関係者と調整のうえ、沿道区域届出勧告制度を積極的に適用する。

■老朽化した電柱の更新に合わせた無電柱化の推進■
- 令和7年1月に発生した埼玉県八潮市での下水道管路の破損に起因した道路陥没事故を踏まえ、占用物件の適切な維持管理の重要性が増大し、占用物件の安全性の確認を求めることとした。
- 高度経済成長期に整備された多くの電柱において、老朽化が進行。
- 今後、老朽化の状況も踏まえて無電柱化を検討するなど、効率的に無電柱化に取組む。
| 【電柱の老朽化の進行】
(出典)広域系統長期方針(広域連携系統マスタープラン)(別冊(資料編))2023年3月資料を加工 |
■道路区域外にある電柱の対応事例■
- 防災の観点から特に重要な優先整備区間においては、道路区域外の電柱について、沿道状況を踏まえ、電線共同溝方式や要請者負担方式、単独地中化など、多様な整備手法を用いて無電柱化を進めるなど、災害に強い道路空間の確保に努める。
(2)交通安全に関する論点
■通学路の交通安全対策の取組状況■
- 令和3年6月に千葉県八街市で発生した小学生5名が死傷する交通事故を受け、全国の小学校の通学路を対象とした合同点検を実施し、令和7年3月までに対策を実施済。
- 通学路を含めた生活道路においては、最高速度30km/hの区域規制と物理的デバイスとの適切な組合せにより交通安全の向上を図ろうとする区域を「ゾーン30プラス」として設定(令和6年度末:263地区)し、世代別の事故特性を踏まえ、データや新技術を活用し、生活道路の面的対策を更に強化。

■電柱に起因する通学路の安全上の課題■
- 児童等の歩行軌跡を調査したところ、電柱を避けて歩くことにより、電柱の前後約10mにわたり、歩行空間が約1m狭められていることが分かった。
- そのため、歩道が狭い道路や歩道がない道路では、児童が電柱を避けて車道にはみ出して歩くこととなり、事故の危険性が高くなる。

■通学路における無電柱化の状況■
- ゾーン30プラス(全国で263箇所)の区域内にある通学路の電柱の立地状況を調査したところ、約7割の区間で電柱が立地。
- そのうちの約8割は歩道が狭い、あるいは歩道がない通学路となっており、歩行空間の安全性向上のため、重点的に無電柱化を

■電柱に起因する特定道路の安全上の課題■
- 車椅子が安全にすれ違うには幅員2m以上の歩行空間を確保する必要があるが、歩道幅員が2mあっても電柱がある場合には、有効幅員が狭くなり、円滑な移動の妨げになっている。


【お年寄りや障害者等の声】
- ベビーカーを押している時、歩行者と対面し電柱が邪魔して進めませんでした。電柱一本でも歩道はずいぶん狭くなります。(出典①)
- 電柱により、お年寄りが車道にはみ出し、非常に危険な思いをした事がある。(出典②)歩道に電柱があり、傘をさして歩道を歩けない。(出典②)
- 狭い道路、狭い歩道に電柱が数多くあり、車椅子利用者のみならず、健常者をも危険にさらしています。(出典③)
出典:①件名「多摩市無電柱化推進 計画(素案)のパブリックコメント」、令和2年4月、②佐野市バリアフリー基本構想、参考資料、平成29年3月、③平成26年 ユニバーサルデザイン推進計画(第2期)素案のパブリックコメント結果
■特定道路における無電柱化の状況と重点的に進める区間■
- 特定道路におけるバリアフリーの対策が行われていない区間のうち、約44%に電柱が建っており、歩行空間を狭めている。
- このうち、約14%の区間では電柱の撤去により、車椅子がすれ違うことの出来る幅員2mを確保出来る区間となっており、これらの区間を重点的に整備する。
- また、その他の区間についても歩道整備等と合わせて無電柱化に取り組み、安全な歩行空間の確保に努める。
市街地開発事業等における無電柱化の取組について・・・国交省都市局・・・
※以下、文中の写真や図表は当日の講演資料より引用しています。
令和2年3/19の「無電柱化法を踏まえた土地区画整理事業等の運用について」によると
〇無電柱化法
- 無電柱化法第12条前段において、「市街地開発事業その他これらに類する事業」が実施される場合には、電柱又は電線を道路上において新たに設置しないようにすることとされている。
- 「市街地開発事業」には、土地区画整理事業や市街地再開発事業等が含まれているので、当該事業においても無電柱化が求められる。
〇土地区画整理事業や市街地再開発事業等における無電柱化
無電柱化法の制定、道路法施行規則の改正等を踏まえ、土地区画整理事業や市街地再開発事業等の取扱いについて当該事業主管部局長宛に通知。
【通知のポイント】
- 施行者等※1は、都市計画決定など可能な限り早い段階で、道路を掘削する工事着手の2年前までに、関係事業者にその旨を通知する(2年前通知)。
- 施行者等は、都市計画決定など可能な限り早い段階で、関係事業者と同様の旨を道路管理者にも共有する。※2
- 関係事業者が行う無電柱化工事のうち、土地区画整理事業等に必要な工事と重複する部分については、施行者が整備することができるものとする。
- 土地区画整理事業等に併せた無電柱化に要する費用は、関係事業者が負担することを基本として調整する。※3
- 改正規則の施行日(H31.4.1)以前に土地区画整理事業等に対する公共施設管理者の同意又は事業の認可がされた場合であっても、事業計画の変更が困難な場合を除き、無電柱化が求められる。
※1:土地区画整理事業等の施行者又は施行予定者
※2:道路管理者への情報共有を行うことで、地方ブロック無電柱化協議会等の場で、道路管理者から関係事業者へその旨が共有される。
※3:関係事業者から求めがあり、地方公共団体及び施行者等において必要性が確認できる場合は、その他の方法について検討する。
〇開発許可権者の留意事項
- 開発許可の事前相談の段階から、開発許可申請者に対し、無電柱化促進に向けた指導・情報提供を行うことが望ましい。
- 道路管理者との公共施設管理者協議を速やかに行うこと。
- 2年前通知を予備設計着手の段階から発出すること 等。
- 工事着手までの期間が2年未満である場合や、私道等であっても、災害の防止、安全かつ円滑な交通の確保、良好な景観の形成等の観点から、可能な限り無電柱化の実施が望ましい。


開発事業における無電柱化促進のためのパンフレットについて

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- 開発事業における無電柱化を促進するためには、開発事業者に対し、無電柱化の普及啓発を図ることが重要。
- ガイドラインの作成、オンラインセミナーの実施等に加え、より多くの開発事業者に対しきめ細かくアプローチできるよう、開発許可の事前相談などの際に、自治体職員から開発事業者に対し、無電柱化について説明し実施を促すためのパンフレットを、令和7年3月に作成し、公表・配布。
【パンフレットの構成】
- 無電柱化に関する支援制度
- 無電柱化に関する関係法令・手引きなど
- 都市計画法第29条に基づく開発行為における無電柱化
- 無電柱化によるまちづくりへの効果
- 無電柱化の整備手法・コスト縮減方策
- 開発事業における無電柱化の実施フロー
https://www.mlit.go.jp/toshi/city_plan/content/001878106.pdf

-
- 上のパンフレットの他に、「開発事業における無電柱化推進のためのガイドライン」を作成。
地方公共団体や開発事業者への調査・ヒアリングの結果等を踏まえ、無電柱化実施時のポイント・留意点や、無電柱化事例集、地方公共団体における制度面での取組の記載等を充実化するとともに、低コスト手法の記述の拡充等を図り、令和7年6月に改訂。
【基本編】【実践編】【事例編】【参考資料】※で構成。
※参考資料には「開発事業における無電柱化Q&A」がある。
- 上のパンフレットの他に、「開発事業における無電柱化推進のためのガイドライン」を作成。
【必見!】「開発事業における無電柱化推進のためのガイドライン」【Ver.1.2】
表紙等を含めた総ページは129ページ。施工事例も多く載っています。
→https://www.mlit.go.jp/toshi/city_plan/content/001611894.pdf
中国地方整備局における無電柱化の取り組みについて・・・・中国地方整備局・・・・
※以下、文中の写真や図表は当日の講演資料より引用しています。
講演のポイント
- 中国地整(直轄)における電線共同溝事業の概要
- 中国地整におけるスピードアップ(多様な発注方式)の取組
- 新技術等の活用について
- 中国地方における無電柱化の整備事例
中国地方整備局管内の無電柱化推進計画と合意延長
|
計 画 |
道路管理者 | 計画延長(km) | 合意延長(km) | 合意率 |
| 推進計画(7期) | 全管理者 | 63.71 | 60.22 | 95% |
| 内 国管理 | 42.62 | 42.62 | 100% | |
| 3カ年緊急対策 | 全管理者 | 44.98 | 44.98 | 100% |
| 内 国管理 | 15.11 | 15.11 | 100% | |
| 推進計画(8期) | 全管理者 | 166.06 | 159.81 | 96% |
| 内 国管理 | 80.51 | 79.71 | 99% |
中国地方整備局(直轄)における電線共同溝事業の概要
■中国地方整備局では、令和6年度までに約170kmの管路を整備
■中国地方整備局の事業費(交通安全事業等との同時整備を除く)
約30億/年 8事務所 例:山口河川国道事務所 約6.2億円
■管内の事業箇所の状況
- 事業箇所28箇所(約48km)を事業中
- 今年度1箇所(0.8km)を新規事業化し、1箇所(0.8km)が完了予定
※新規事業箇所 (広島県 国道31号 坂)
完了予定箇所 (岡山県 国道2号 伊部)
| 事業中 | R7新規 | R7完了 | |||
|---|---|---|---|---|---|
| 個所数 | 延長(km) | 箇所数 | 延長(km) | 個所数 | 延長(km) |
| 28 | 約48 | 1 | 0.8 | 1 | 0.8 |
無電柱化の整備延長の推移
- 1年あたりの整備延長は平成10年代後半をピークに減少傾向だったが、平成28年に成立した、「無電柱化の推進にかかる法律」に基づき、平成30年度以降は、年平均800kmの整備を目標に計画を推進。

電線共同溝事業におけるPFI方式の導入
- 予算の平準化、民間の技術・ノウハウの活用促進を目的として、平成29年度より、直轄事業においてPFI方式による電線共同溝事業を実施(中国地整が全国初で実施)
- 設計、工事、維持管理を含め包括的に委託し、整備費用は整備完了後に割賦払い
- 令和4年度より、補助事業においても同様の方式を採用出来るよう制度を拡充
〇事業の内容
- 事業対象区域において整備する電線共同溝等の設計、工事及び維持管理を実施
- 電線共同溝等には、電線共同溝(管路、特殊部)に加え、それに伴う歩道整備を含み、通信・電力管路に敷設される通信・電力ケーブル、トランス等の地上機器は含まない
- 事業方式はBTO方式(Build-Transfer-Operate)を採用
※中国地方整備局で2件事業中(うち1件手続き中)
電線共同溝事業におけるPFI方式の導入
〇電線共同溝PFI事業における工期短縮イメージ

中国地方における無電柱化の整備事例
「景観・観光」岡山県倉敷市
〇市道本町7号線外8線(美観地区) 無電中化に関連して、倉敷美観地区の伝統的な街並みに配慮した修景美装化(道路舗装・側溝、標識、街路灯)を実施。

「防災」島根県浜田市殿町
〇国道9号 電線共同溝を整備することで電柱をなくし、電柱倒壊を防止することで、防災拠点となる市役所前の通りの安全性を確保し防災性が向上。

「安全・快適」山口県下関市唐戸町
〇国道9号 歩道中央に電柱があり歩行者の通行を阻害していたが、電柱をなくすことで安全で快適な歩行空間を確保。

「安全・快適」 山口県萩市江向 (同時整備)
〇国道191号 無電柱化と合わせ車道・歩道を再配分し、安全に通行できる歩行空間を確保。

「宿場町の無電柱化へのチャレンジ」・・・・岡山県矢掛町・・・・

※以下、文中の写真や図表は当日の講演資料より引用しています。
矢掛町について ・・・・位置・人口・産業・・・・
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- 岡山県の南西部に位置する,人口約13千人、面積90.62km2の町
- 町の東西を国道486号線,井原線が走り,最寄のインターチェンジから15分
岡山市から60分,倉敷市から35分程度 - 主要産業は農業と工業,近年は観光に積極的に取り組んでいる
- 菓子、食品、伝統工芸を中心に「矢掛ブランド」として売り出している

矢掛町について ・・・・歴史的町並み・観光・・・・
-
- 国道486号の北に並走する旧山陽道は,江戸時代に宿場町として栄えた面影を残すまちなみ観光エリアとなっている(岡山県まちなみ保存地区に指定)
- 大名等が宿泊した本陣と脇本陣がともに現存し、国の重要文化財に指定
- 秋の大名行列(例年3万人が来訪)をはじめ,歴史的まちなみを活用した多彩なイベントが季節ごとに開催

矢掛町について ・・・・矢掛町の中心部・・・・

賑わい創出の取組み

道の駅整備事業・・・・全国的にも珍しい飲食物販の無い、まちの玄関口に特化した「道の駅」・・・・

官民連携無電柱化支援事業

官民連携無電柱化支援事業

官民連携無電柱化支援事業


官民連携無電柱化支援事業
電線管理者に対する対応と検証・事前説明段階での問題点
| 項 目 | 課 題 点 | 検証および対応 |
| 事業について |
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| 電線管理者間調整 |
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| 地元調整 |
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「矢掛地区官民連携無電柱化支援事業協議会」の開催
矢掛町無電柱化これまでの会議等内訳 H30~R2
| 会議名 | 平成30年度 | 令和元年度 | 令和2年度 | 計 | |
| 電線管理者等への説明・個別協議 | 16回 | 7回 | 3回 | 26回 | |
| 矢掛地区協議会 | 2回 | 2回 | 1回 | 5回 | |
| 矢掛地区協議会専門部会 | 3回 | 3回 | 2回 | 8回 | |
| 地元説明会 | 1回 | 2回 | 3回 | ||
| 小 計 | 22回 | 14回 | 6回 | 42回 | |

【官民連携無電柱化支援事業 地元説明会】
電線管理者との実施に対する要望等
| 項 目 | 課 題 点 | 検証および対応 |
| 水路部の施工について | 道路側溝が深く側溝本体への横断箇所が発生する。 |
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| 家屋への影響について | 家屋調査の実施を町で実施して欲しい。 |
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| 補助金の配分 | 電線管理者で工事規模が大きく異なるため各電線管理者の工事費用に応じて案分して欲しい。 |
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| 占用基準の緩和 | 埋設基準の緩和を要望する。 |
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| 占用料の緩和 | 占用料の減額を要望する。 |
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| 矢掛町からの要望 無電柱化区間を30m延長して欲しい 480mから510mへ |

重点区間 L=480m ⇒ L=510m

側溝貫通



最後に(まとめ)
- 町(道路管理者)が率先し、様々な調整を行ったこと
- 電線管理者の矢掛商店街の無電柱に対するご理解とご協力
- 地元住民をはじめとする商店街の全面協力
- 令和8年度より残りの区間において「観光地域振興無電柱化推進事業」に取り組む計画
開発事業に伴う無電柱化整備事例・・・・広島県廿日市市・・・・
※以下、文中の写真や図表は講演中の資料より引用しています。



新機能都市開発事業は、本市が計画立案した事業で、事業化にあたっては、民間活力を用いた事業手法とすることを前提としております。
そのため、地権者で組織している「平良丘陵開発土地区画整理組合」が造成工事の事業主体となり「平良丘陵開発土地区画整理事業」を実施しています。
また、民間事業者である組合は、「西松建設㈱」と運営に関する事務と施工に関する業務を契約しており、「西松建設㈱」が業務代行者として管理運営を行っております。

造成工事の進捗状況 〔施工状況写真(令和7年9月26日 東側から撮影)〕
新機能都市開発事業(平良丘陵開発土地区画整理事業)の年表

平良丘陵開発土地区画整理事業のスケジュール

本事業における無電柱化の検討経緯

開発事業における無電柱化の課題

整備期間


開発事業完了後の無電柱化の区域のあり方

無電柱化の新たなスピードアップ工法 「トレンチャー工法」の紹介・・・・国研寒地土木研究所・・・・
※以下、文中の写真や図表は講演中の資料より引用しています。








導入に向けて:新工法と従来工法の比較による効果の検証
【導入効果①】スピードアップ効果で、長い延長の工事の実現性が向上

トレンチャー工法導入により、例えば従来3年分割で設定するところ、単年度での施工も考えられる。
- 北海道の田園域のような施工環境における電線類地中化工事であれば、トレンチャー工法導入により短期間の工事が可能。
- 延長が長く無電柱化への取り組みが難しかった、郊外部の緊急輸送道路や、国立公園・観光地などの景観の良い区間などにおいて、トレンチャー工法によるスピードアップ効果で、無電柱化の実現が期待。
- 視対象が遠景で視野が広くなり、無電柱化の対象延長は長くなる。また、片側のみ施工の場合も多い。
トレンチャー工法によるスピードアップ効果(従来工法に比べ2~3倍)⇒郊外部の無電柱化の実現が期待
【導入効果②】大幅な工期短縮により、投入される人員や運搬機械等が削減
日進延長及び工事延長から、工期短縮効果を把握。- 工期短縮による更なるメリットとして、工事の延べ投入人員の削減、ダンプトラックや交通誘導員の削減が期待。
<工期短縮による更なる効果>
- 延べ投入人員の削減、交通誘導員の削減 ⇒人材不足の課題解決に貢献
- 延べダンプトラック投入台数の削減 ⇒車両運行管理厳格化の課題解決に貢献
【導入効果③】管路工のコスト縮減に加え、安全費の削減も大きなメリット
コスト算出にあたっては「<参考>トレンチャー工法の施工見積もり」を参照し、現場単位で見積 もりを取得する(施工実績は未だ少なく、標準歩掛は無い)
- コスト比較は、掘削だけでなく管路敷設・埋戻し・舗装復旧の管路工一式での比較とし、 工期短縮による安全費( 交通誘導員)の削減なども見込むものとする。
<コスト縮減効果が高まるポイント>
工事延長が長くなるほど、コスト縮減効果が大きくなる。工期が大幅に短縮するため、ダイレクトに安全費が削減される。
NETIS新技術情報提供システム登録技術
- トレンチャー工法は、NETIS新技術情報提供システム登録技術であり、積極的な活用が望まれる技術である。
- 今後の技術普及に向け、施工後は新技術活用効果調査を実施し、システムに実績登録を行うことが望ましい。


