2月6日(金)に大阪本部主催で、第13回全国技術委員会OSAKAが開催されました。
場所:大阪市立総合生涯学習センター、5階第7研修室
参加者:会場15名・WEB9名(申込含む)
◆当日のスケジュール◆
1.荒関本部長より 15:00~15:10
2.次期無電柱化推進計画骨子案から低コスト提案を探る
・次期無電柱化推進計画骨子案の概要説明 事務局:塚田 15:10~15:25
・ゾーン30&未抜柱問題について考える 井上了理事、佐伯理事 15:25~16:10
3.次年度に向けての技術検討テーマ 井上事務局長 16:10~16:35
4.事務局報告 井上事務局長 16;35~16:45
次期無電柱化推進計画骨子案の概要説明 ~NPO無電柱ネット事務局:塚田~
今年の5月に公表される予定の国交省の次期(第9期)無電柱化推進計画の骨子案が昨年12月に発出された。
その内容とポイントを発表した。
1.無電柱化の推進に関する基本的な方針
① 取り組み姿勢
・これまで以上に積極的に取り組み、電柱は増やさず、確実に減らす
特に、緊急輸送道路については無電柱化を加速化する。
・地域や現場の実情に応じて、多様な整備手法を活用する。
徹底したコスト縮減を推進し、限られた予算で無電柱化延長を延ばす。
・事業の更なるスピードアップを図る。
② 適切な役割分担
・無電柱化の目的に応じ、適切な役割分担のもと、関係機関が連携して無電柱化を推進する。
(防災・強靱化目的)
・市街地の緊急輸送道路など道路の閉塞防止を目的とする区間→道路管理者が主体的に実施!
・長期停電や通信障害の防止を目的とする区間、占用者が一者で電線共同溝方式が困難な区間 →電線管理者が主体的に実施!
(交通安全、景観形成・観光振興目的)
・安全・円滑な交通確保を目的とする区間、景観形成・観光振興を目的とする区間→地域の関係者が協同して面的な対策を計画するなど、道路管理者、地方公共団体が主体的に実施!
・道路事業、市街地開発事業等が実施される場合→道路管理者、電線管理者及び関係する事業者が連携して実施!
③ 無電柱化の手法
(事業手法)電線共同溝方式、自治体管路方式、要請者負担方式、単独地中化方式
(構造形式)管路直接埋設、小型ボックス、屋側配線、迂回配線、ケーブル直接埋設、地上配線、側溝配線
【POINT】手法と形式がごっちゃになっていたので、きちんと整理した
2.無電柱化推進計画の期間
2026年度から2030年度までの5年間
【POINT】巨大地震に対する防災対策は30年間の中長期的な計画で進める
3.無電柱化の推進に関する目標
① 防 災
市街地の緊急輸送道路など道路の閉塞防止を目的とす区間、電力や通信のレジリエンス強化の観点で必要な区間
[指 標]
道路啓開の観点から優先的に整備する区間の無電柱化整備完了率
道路啓開の観点から優先的に整備する区間の無電柱化計画策定率
市街地等の第一次緊急輸送道路の無電柱化整備完了率
市街地等の第一次緊急輸送道路の無電柱化計画策定率
【POINT】着手が目的ではなく、完了(抜柱まで)が大事! 更に計画策定も大事! 完了率となると、相当厳しいか?
② 安全・円滑な交通確保
バリアフリー法に基づく特定道路、通学路 等
[指標]
特定道路における無電柱化計画策定率
ゾーン30プラス区域内の通学路における無電柱化計画策定数
【POINT】狭隘道路で無電柱化が難しいところをあえて入れている!
③ 景観形成・観光振興
世界遺産周辺、重要伝統建造物群保存地区 等
[指標]
世界文化遺産周辺の無電柱化計画策定地区数
重要伝統的建造物群保存地区の無電柱化計画策定地区数
歴史まちづくり計画における重点区域の無電柱化計画策定区域数
以上の目標を達成するため、電線管理者が単独地中化で実施する。
※指標・延長は算出中
【POINT】現状から考えて、電力会社が必要以上の目標を立ててくるとは考えづらいか!
そのほか、市街地開発事業等における無電柱化を進める。
切迫する巨大地震へ備えるため、30年程度の中長期目標を定め、 無電柱化を推進。
本計画で定めた目標値を踏まえて、レベニューキャップ制度の第二規制期間の無電柱化の目標値を策定
4.無電柱化の推進に関し総合的かつ計画的に講ずる施策
① 緊急輸送道路の電柱を減少
・「第1次国土強靱化実施中期計画」により緊急輸送道路の無電柱化を推進
・高速道路ICから広域防災拠点間を結ぶ路線など、道路啓開の観点から優先的に整備する区間の無電柱化を推進
・道路閉塞のリスクを取り除くため、電線共同溝の事業中区間は原則として既設電柱の占用制限を指定
・沿道民地の電柱について、道路啓開の観点から優先的に整備する区間において、電線共同溝や、要請者負担式、単独地中化など多様な手法を用いて無電柱化を進めるほか、沿道区域届出勧告制度を積極的に活用方
② 新設電柱の抑制
・道路事業・市街地開発事業等の実施に際し、電柱新設の原則禁止の徹底を図るとともに、市街地開発事業等において、施工事例等を整理した各種ガイドライン等の策定・更新や、地方公共団体における無電柱化推進の取組を収集・横展開等により、事業に合わせた無電柱化を 着実に推進
③ コスト縮減の推進
・新たな整備手法や施工現場の改善等に関わる知見を踏まえ、「コスト縮減の手引き」を改訂し、普及促進を図る。
・効率的に無電柱化を推進するため、屋側配線や迂回配線、地上配線や側溝配線など、地域の実情を踏まえた多様な整備手法を活用し、ピンポイントで電柱を撤去することも含め、地域の協力を得て推進
・宅地開発で整備される道路の規模・性質も踏まえた宅地開発用の設備設計マニュアル等を策定
④ 事業のスピードアップ
・包括発注等の契約手続き、調整方法等をまとめた手引きを作成し、地方公共団体への講習等を通じて、普及促進
⑤ 占用制限の拡大
・交通安全の観点で、バリアフリー法に基づく特定道路や通学路等での新設電柱の占用制限を拡大
・既設電柱の撤去を加速するため、事業中区間においては原則として既設電柱の占用制限を指定 (再掲)
➅ 点検及び維持管理
・埼玉県八潮市における道路陥没事故を踏まえ、電柱などの占用物件の安全性や維持管理の状況を定期的に確認
・電柱の老朽化の状況も踏まえて無電柱化を検討するなど効率的に無電柱化に取り組む
5.無電柱化の推進に関する施策を総合的、計画的かつ迅速に推進するために必要な事項
1.広報・啓発活動
2.地方公共団体への技術的支援
3.フォローアップ
【POINT】上記に関して、当NPOが関わる役割は極めて大きい。 一般市民への啓発(無電柱化に対する理解と協力)、自治体・電線管理者との連携、無電柱化低コスト提案を会員企業や関連機関、大学の先生と進めていく。
◎ 現行計画(R3~R7)の進捗状況
◎ 次期計画の ⑴現状 と ⑵今後の方針案
については、下記リンクの発表資料p.3~p.9を参照下さい。
👉次期無電柱化推進計画骨子(案)のまとめ
6.骨子案を見ての考察 (個人的見解)
・「防災」を目的とした緊急輸送道路の無電柱化を積極的に行う方針を打ち出している。
・緊急輸送道路の無電柱化以外に、「良好な歩行空間の確保」を目的とした無電柱化も強調している。
・緊急輸送道路の無電柱化でさえ、計画の段階や、管路工事のみの状態でとどまっていて、肝心の電柱抜柱(完了)までに至っていない。
・無電柱化が進んでいない現状とそれに対する解決の指針・方針までは、示しているものの、抜本的な解決を示すまでに至っていない。
・「電柱を増やさない」具体的な解決策までは見出せていない。
→無電柱化が進まない理由の一つとして民地に踏み込めない→新設電柱の抜け道になっている。
→「電柱の未抜柱が多い。特に近畿地方」という検証が示されているものの、その原因と解決策が示されていない。
・電線共同溝での無電柱化はしつつも、電線管理者による単独地中化を促す方向を示している。
・コスト縮減の方策として、浅層埋設→低コスト管路材の採用を示しているが、それ以外での製品コストが見出せず、新規参入が難しい状態になっている。
・上記以外の規制緩和策を見出して、新規参入をはかりたい。
ゾーン30プラスの無電柱化と未抜柱対策 ~NPO無電柱ネット 井上理事~
1.ゾーン30プラスの無電柱化について
「次期無電柱化推進計画」 の取り組みの中に ゾーン30プラスの無電柱化 が加わっていることは、私たちNPOにとっては、非常に興味深いです。
現在の無電柱化は、緊急輸送道路を中心に電線共同溝方式で無電柱化していくというのが主流となっていますが、次期無電柱化推進計画では、緊急輸送道路だけでない ゾーン30・ゾーン30プラスという狭隘なエリアでの無電柱化を見据えた政策です。
狭隘道路の無電柱化は、何車線もある道路と違い、施工面で難しい面はあります。


ゾーン30およびゾーン30プラスの指定箇所が、意外と多いことが初めて分かりました。
上記の道路を無電柱化するには、施工の際の住民理解や新技術・新製品の開発が必須となるはずですね!


この写真をみて、皆さん、お気づきになりましたか?
左の写真は、通学路ですが、電柱が占拠しています。
しかも本来側溝が流れるところに電柱が占拠して建っているところに問題があります。
右の写真はほんとよく見る光景ですね!
狭隘な道路にそびえ立つ電柱は児童を車道にはじき出し、危険な状況を作っています。
特に学童は集団登校するので左に大きくはみ出してしまいます。
しかもいったん電柱を避けてはみ出た場合、白線内に戻らずにそのまま歩くとの調査結果もあります。

ゾーン30の無電柱化に関して、具体的な対応策が国から出されるかと思いますが、狭隘道路での無電柱化施工には、通行止めや騒音などによる住民への理解、電線管理者の協力などの他に、警察との連携も重要となってきます。
スピーディかつ簡便で低コストでの無電柱化が要求される中、当NPOが果たす役割は大きい。
2.電柱、未抜柱問題について

京都市内の国道沿いの道路。電線がはられていない未抜柱の電柱が数本残ったままになっている。

参加者から施工の際、入線が終わると、道路管理者・電線管理者の手が離れて、責任の所在があいまいになっているのではという意見をいただいた。民間の請負であれば、抜柱までしっかりみるので、未抜柱のまま残ることは、あまりないそうだが、NPOからもこの問題を追っかけていきたい。
次期無電柱化推進計画で謳われている無電柱化整備完了率・無電柱化計画策定率の効果に期待したい。
電柱問題(例) 小さい駅前道路の道路拡幅整備 ~NPO無電柱ネット 佐伯理事~



電柱が道路上にあってはいけない理由
現在全国各地でローカル駅の駅前道路の拡幅整備が行われていますが、高い予算を確保して用地買収を行い、拡幅するよりまずは(仮設構造物である)電柱の撤去をする事で、限られた予算で人も車も安全に通行できる様に目指してはどうでしょうか?
同時に大型トレーラー等が入らない道路の設置埋設物の荷重緩和(T-8等)も行えば、相乗効果的に低コストでのインフラの整備が可能と思われます。


