無電柱化推進展・NPOブース

◆◆◆ 今回の推進展の特徴と狙い ◆◆◆
 1.今年はNPOで2ブースを展開!!
【効果1】 広々としたスペースで来場者にゆったりとみてもらえた。
【効果2】 パネルの地図を効果的に見せることができた。
【効果3】 会員企業さまの協賛展示を展開することができた。
 3社の協賛をいただきました。 未来工業(株)、(株)オーコ、シンテック(株)
【効果4】 スペースが広い分、カウンター台とラックを置き、冊子と資料を置くことができた。
2.小冊子6と昨年の6好事例集を展開!
・会員企業さまの協賛を得ながら小冊子6を発行!無料配布を行う。
・好事例集も昨年に引き続き好評!⇐好事例集は、国交省が出している全国の無電柱化好事例37件を掲載している。←壁面のパネルと連動。
3.壁面パネルで、直接無電柱化好事例をみながら来場者と話せるように展開!
・最新の無電柱化製品や工法、離島での低コストでの無電柱化などを実際のパネルを使って説明することができた。来場者の疑問や意見を確認しやすい。
・あと、今回、大分市のふないポルトソール通りと竹富町の町道細崎(くばざき)線のご担当者にミニセミナーの出演をしていただいた。
【効果1】 パネル・好事例集など小冊子・ミニセミナーの講演を連動させることで内容に幅を持たせることができた。
4.コンストラクションステージの井上事務局長の講演は大盛況!
300名の席がほぼ満員の状態で盛況だった!
講演は2日目の7/25(木) 14:40~15:20
タイトルは、
「無電柱化と格闘する!~自治体・デベロッパー・団体の軌跡~」
NPOブースの壁面のパネルで紹介している大分市 ポルトソール通りや竹富島、高知市国道56号線の常設作業帯のことなどを紹介。
その他、デベロッパーの格闘なども紹介。
【効果1】 コンストラクションステージの講演内容とNPOブースの壁面パネルの内容を連携させて、講演後にブースに来てもらうように誘導してもらった。

大盛況の井上事務局長の講演(コンストラクションステージ)

5.特色あふれるミニセミナーの講演
今年も充実!! 無電柱化ミニセミナー ~魅力あふれる11ステージをご紹介~
いつもお世話になっている多くの関係機関にご協力いただき、充実したラインナップで期間中に臨むことができた。20分~30分のコンパクトな内容です!!
※各講演のユーチューブ動画も紹介いたします!
最終日には、国交省道路局の山村課長補佐にも講演をいただきました。

◆◆◆ 7/24(水) ◆◆◆
【講演1】11:30~12:00
「無電柱化に対する国民の理解と関心事」(WEB)
国立研究開発法人土木研究所 寒地土木研究所 地域景観チーム 主任研究員 大部 裕次
ユーチューブ動画―限定公開―https://youtu.be/DqvZ2laXY8g

・自所の紹介とともに、小学校の手前授業のご紹介

 動画を交えての紹介。出前授業時での小学4年生のアンケート結果の紹介、分析結果も。
・無電柱化の日でのミニチュアを使っての広報
プラレールを使っての視覚に訴えた動画での紹介
「電線・電柱が存在することの課題」に関するアンケート
地域を数カ所特定して4,400名に回答してもらう。
なかなか興味深い内容でした。「無電柱化すべき」は年配者が高く、若者が低い、京都や沖縄は関心が高く、北海道は意外と低い。年配者での無電柱化のキーワードは「美観」「邪魔」、若者の無電柱化に気にならないひとのキーワードは「映え」「綺麗」。

【講演2】13:10~13:40
「鎌倉市無電柱化事例紹介」(WEB)
鎌倉市 都市整備部 道路課整備担当 担当係長 佐野 俊平
ユーチューブ動画―限定公開―https://youtu.be/kt-N-4Bv5Mw

鎌倉市は、日本で初めて武家政権が誕生した地。歴史的遺産も多く、豊かな自然、保有地も多く存在する。
外国人観光客も多い。
東京から鉄道で約50分、横浜から同約20分と通勤客も多い。
都市形成

古都中心市街地街づくり構想
目 標
・古都中心部の再生・創出
・風格ある歴史的都市美観の創造
・歴史的環境と調和した商業・観光基盤の充実
小町無電柱化事業
・街づくり交付金事業を活用
・NTT既存ストックを活用
・地下にはすでに様々な管が埋設されているので苦労があった。(既存ストックを買収)
・ソフト地中化を採用

【講演3】14:10~14:40
「海外の無電柱化事例」
NPO無電柱ネット理事 前川 充

ユーチューブ動画―限定公開― https://youtu.be/Kww0QfDib84
最後の「まとめと私見」も必見です!!
海外の無電柱化事例を紹介(スペイン・アイスランド・パリ・イギリス)
・海外では無電柱化が進んでいるが、無電柱化の工事が全然違う。
・昼間工事や浅層(簡便な)埋設が当たり前!
・海外は古い建物を残すような法律ができていて、日本のようにスクラップ&ビルドを繰り返すようなことをしない面があるのかもしれないが、旧名称でいう軒下配線を多く登用している。
特にアイルランドについて詳しく紹介している。

無電柱化率100%のロンドンの街並み

海外の無電柱化施工技術を紹介
・日本では低圧線を地中化することが一般だが、海外、特にヨーロッパでは、中圧線も無電柱化している。
・更に、ヨーロッパでは、地上機器も埋めるように進めている。
・イギリスの無電柱化マニュアルは、280頁もあり、細かく規定されている。(興味深いものを紹介)
・米国の災害による無電柱化の紹介。様々なデータの裏づけも紹介。 

◇◆◆◆ 7/25(木) ◆◆◆◇

【講演4】11:00~11:30
「ぶっちゃけトーク 日本の無電柱化事例から」
NPO無電柱ネット事務局長:井上 利一、理事:井上 了介、理事:佐伯 康二

ユーチューブ動画―限定公開―https://youtu.be/ffU5mVoQZCE


皆さん、毎度お騒がせしてすいません!!
好例のぶっちゃけトーク企画です。なかなか聴けない内容が満載!でも中味は核心に迫るところあり!
・無電柱化推進展で出展を増やすには?
・景観問題に一石を投じる。
・規制緩和で新規参入や柔軟な施工を増やせ!
・「鶴の一声」で規制緩和も進む。政治の力で無電柱化を進めろ!
などの内容が含まれています。
皆様のご意見もお待ちしています!

【講演5】13:10~13:40
「無電柱化加速化のための提言2.0」
一般財団法人日本みち研究所 専務理事・NPO無電柱ネット顧問 森山 誠二
ユーチューブ動画―限定公開―https://youtu.be/S0toxdOJzeo

(一財)日本みち研究所 資料による

・無電柱化のナショナルセンター的な役割を果たしている日本みち研究所が事務局となって、実践的無電柱化研究委員会を構成。そのメンバーで議論し、6月にまとめたものが「無電柱化加速化のための提言2.0」です。
この提言を6月13日の無電柱化を推進する市区町村長の会総会時に現会長と新会長に提案しました。
・電線管理者主体➾電線共同溝法➾国・自治体(道路管理者)主体➾無電柱化推進法国・自治体(道路管理者)と電線管理者の連携で加速化へ
・その手段として、レベニューキャップ制度包括発注方式、更にはPFI方式という手段を進めることを始めている。
しかしながら、レベニューキャップ制度に無電柱化費用を託送料金で回収できるので、電力会社にとってはお荷物ではなくなったが、無電柱化を自発的に増やすというインセンティブは働かないのが現状。
・そこでキーポイントになってくるのが、道路の占有である。
・道路の占有は、道路管理者が無電柱化推進計画をしっかりつくって電線管理者に示さないといけない。
・その具体的な道筋を示しているのが、今回の提言。
道路法37条無電柱化推進法第12条を駆使した無電柱化推進計画の策定を提案するなど、無電柱化関係者に是非参考にしていただきたい講演です!!

【講演6】15:50~16:20
「無電柱化住宅見学会 事例紹介  浦和美園 E-フォレスト」
NPO無電柱ネット理事 北村 良
ユーチューブ動画―限定公開―https://youtu.be/94gu-1fSf_o

・昨年10月に実施した無電柱化住宅見学会の様子をご紹介いただく。
・埼玉県・さいたま市が絡んでの事業で、無電柱化住宅の見本となるような住宅街で、国内外からの現地視察も多い。
・ただ残念なことがあると講演者の北村理事。それは、動画でご確認いただけるとありがたいです!!
見学会当日の様子をストリーミング配信で紹介した動画を限定公開させていただきます。
是非皆さん、ご覧ください!
必見! 当日の見学会 YouTube動画-限定公開―https://youtu.be/EV0DRQTD0z4


◇◆◆◆ 7/26(金) ◆◆◆◇

【講演7】11:00~11:30
「北海道における無電柱化の日イベントの紹介」(WEB)
北海道開発局 建設部 道路維持課 防災第1係長 小玉 善仁
ユーチューブ動画―限定公開―https://youtu.be/ETUxOIcxuu4

ユーチューブ動画(限定公開)の冒頭で表示されなかった資料を誌面で紹介致します。

・毎年恒例の北海道での無電柱化の日イベント。今年も趣向を凝らした企画で11月5日(火)~10日(日)に札幌市、函館市など様々な場所で催します。
・講演者の小玉様にその詳細をご説明いただきました。
・北海道の無電柱化の日イベントは、回を重ねるごとに工夫が増し、市民に親しまれる恒例のイベントになっています。
・子どもさんにも興味を持たれるイベントやパネル閲覧後に意識調査を実施するなど素晴らし取組です!!

【講演8】13:10~13:40
地上機器を集中配置し、コンパクト化を実現。ポルトソール通りの無電柱化事例紹介」(WEB)
大分市 土木建築部 公園緑地課 政策監 和歌 宏文
大分市 道路建設課 西部建設担当班 参事補 加藤 信幸
ユーチューブ動画―限定公開―https://youtu.be/AjefycmUpDE

無電柱化整備が終わったポルトソール通り

・当NPOブースの壁面パネルの1例にも取り上げさせていただいた、大分市ポルトソール通りの無電柱化について、工事に携われた和歌様・加藤様にご講演いただきました。
・現地の立地背景や、計画・施工・完了に至るまでの経緯や課題、逆に完了までにこぎつけた工夫・よかった点なども含めてご説明いただきました。
・ご講演いただいた内容は、全国の自治体さまが抱えている無電柱化の状況を集約したような内容になっています。是非、他の自治体さまもご参考にしていただけたらと思います。
・今回の講演を視聴させていただいて感じたのは、やはり大分市様のようなモデル事例を今後もどんどん紹介していくこと。
・また、地域の人たちが豊かになることを主眼として首長がトップダウンで引っ張っていただくことが大事なのではと痛感しました。
・全国で大分市様のような好事例のある自治体さまは、是非、当NPOに声をかけて下さい!!

【講演9】14:10~14:40
「無電柱化事業でお困りではありませんか? 皆さんの声をお聞かせください!」 
国土技術政策総合研究所 道路交通研究部 道路環境研究室 主任研究官 一丸 結夢
ユーチューブ動画―限定公開―https://youtu.be/ibgW5-wjofU


・今回、国土技術政策総合研究所(国総研)の一丸様に、令和5年7月18日に改訂・公表された「無電柱化事業における合意形成の進め方ガイド(案)」の紹介と、「困りごと等を国葬総研の職員も一緒に考えます!」という内容で講演いただきました。
・合意形成の進め方ガイド(案)は、自治体の職員向けのガイドです。
・自治体関係者にあるある(・・・・)ですが、異動が多いので、無電柱化を初めて目にする機会の担当者もいるのではないでしょうか。そのために、基礎編から、本格的な実践編まで、幅広く150頁にわたって誌面を作っています。参考になるような事例も多く掲載していきたい。
・「具体的に進める際にどのような書類を出せばいいのか」という問い合わせも頂いています。今後は、ケースに応じたフォーマットを作成していきたい。
※今回、元日に発生した能登半島地震を受けて、会場から多くの質問をいただきました。それも合わせてユーチューブ動画で紹介したいと思います。
参加者の質問に答える一丸主任研究官

【講演10】15:00~15:30
「日本の無電柱化最新情報と防災対策としての無電柱化」
国土交通省 道路局 環境安全・防災課 課長補佐 山岡 敏之
ユーチューブ動画―限定公開― https://youtu.be/ho86CdAvqt4

・本省から山岡課長補佐にお越しいただき、無電柱化の最新情報や国の無電柱化施策について丁寧に解説していただきました。
・丁寧な解説をいただいています。自治体の皆様、無電柱化関係者の皆様は必見です!!
ここからは私見も含まれますが、
・先ほどの国総研の一丸様のお話にも共通して言えますが、国(道路管理者)としての法整備や仕組みづくりは講演の内容のように整ってきてはいるものの、自治体単位では、まだまだ浸透していない。
・それを進めるには、自治体関係者に繰り返し繰り返しノウハウを伝えていき、成功事例を増やしていく。
〔道路管理者=無電柱化を実行という役割から管理する立場へ、電線管理者=実質的に無電柱化を推進・実行する立場に〕移行することも重要では。
・国の無電柱化推進計画には、低コストやスピードUPが必要とありますが、更なる推進を図るには、民間企業の参入がカギになることは必定でしょう。
・講演のあと、参加者から質問をいただいています。
A.ヨーロッパなどの主要都市は電柱・電線がないor ほとんどないのに日本はそれを参考にしないのか。
B.道路法37条の第1項、第2項で幅員の狭い幹線道路やバリアフリーに考慮しなければいけない道路に占有をかけることができる法律が整っているのにどうして占有をかけないのか。素晴らしい法律なのに
※第3項の緊急輸送道路は、ほぼ100%なのに(図参照)

【講演11】15:50~16:20
「竹富町の無電柱化の取り組み」(WEB)
竹富町まちづくり課 土木建築係 課長補佐 宇根 聖暁
ユーチューブ動画―限定公開― https://youtu.be/KUxhtbgUyuQ

・7月24日から7月25日にかけて台風3号が石垣地方に接近する中、竹富町まちづくり課の宇根様に講演いただきました。
・沖縄地域は、毎年何度も台風が来て、電柱をなぎ倒したりしています。昨年8月の台風6号では、県下34市町村で約21万5600戸の停電があり、しかもその停電が約1週間も続きました。
・政府・岸田首相も沖縄の無電柱化を加速させる方針を表明している。
・竹富町小浜島の無電柱化は、観光地域振興無電柱化推進事業を活用し、単独地中化で実施した。
・電線管理者が施工を行うことで、町への負担がほとんどなかった。
・写真奥に残っている町道は、令和11年度までに電線共同溝方式で無電柱化を実施します。

町道細崎線の無電柱化整備前と整備後(講演時資料から)