沖縄県 那覇市 国際通り
「しまたていNo28『国際通り 電線類地中化について』」より抜粋<http://www.okikosai.or.jp/20kouhou/simatatei/sima_28/sima28-38-39.pdf>
『“奇跡の1マイル”という国際通りについての表現がよく使われるが、これは「戦争で壊滅的な被害を受けた那覇の街や牧志街道(現国際通り)が、戦後、驚異的な発展を遂げたことを形容したもの」といわれている。
戦後60年近くを経過した現在、国際通りを中心とした古くからの商業市街地は、モータリゼーションの発達により、郊外に駐車場を完備した大規模小売店舗が整備されてきたことにより、その勢いが後退しつつある。これにより、これまでの都市の中心地としての地位を失うのみならず、都市構造そのものにも影響が生じ始めており、都市整備を推進していく上で、商店街の活性化・近代化は緊急の課題である。
(中略) 電線共同溝は道路の地下空間を活用して電線、光ファイバー等をまとめて収容するものであり、これによって、安全で快適な歩行空間の確保、都市景観の向上、都市災害の防止、高度情報化社会への寄与を目的としている。
電線共同溝は別名「C.C.BOX」とも呼ばれており、最初のCはCommunity(地域・共同)、Communication(通信・伝達)、Compact(小型)の意味があり、2番目のCはCable(電線)を表している。 電線共同溝を整備するためには、沖縄ブロック電線類地中化協議会において電線共同溝整備路線として承認されることが必要であるが、その前提として電気事業者、電気通信事業者等の電線管理者の同意を取り付けなければならない。国際通り線は整備路線として承認され新電線類地中化計画(平成11年度~平成15年度)に採択されている。
国際通りにおいては、電線共同溝設置工事が開始されてから実際に電柱がなくなるまでには、以下の工程を要する。
1 歩道拡幅のための新たな側溝の設置
2 既設舗装、側溝の取り壊し
3 電線共同溝を設置するための地下空間を確保するため、水道事業者、下水道管理者、ガス事業者等による既設の占用物件の移設及び電線管理者による電柱の仮移設、信号の仮移設
4 電線共同溝設置工事
5 照明灯の設置
6 歩道舗装、附属施設工事
7 電線管理者による電線共同溝へのケーブル入線、電柱、架空線の撤去
1 歩道拡幅のための新たな側溝の設置
2 既設舗装、側溝の取り壊し
3 電線共同溝を設置するための地下空間を確保するため、水道事業者、下水道管理者、ガス事業者等による既設の占用物件の移設及び電線管理者による電柱の仮移設、信号の仮移設
4 電線共同溝設置工事
5 照明灯の設置
6 歩道舗装、附属施設工事
7 電線管理者による電線共同溝へのケーブル入線、電柱、架空線の撤去
平成13年度から本格的に始められた電線共同溝設置工事は、国際通りの歩行者が多いことから夜間工事を余儀なくされており、これに伴う各占用者の工事、歩道舗装工事等もすべて夜間に行われている。工事は歩行者の少なくなる夜1 0 時から準備・施工され、翌日の午前5時に作業を終了し、その後、掘り起こした分を埋め戻し、午前6時までに仮舗装まで完了して歩行者へ開放するという毎日の工程になっている。
そのため、国際通りが工事中であり、その箇所の歩道舗装が仮舗装であるということを多くの方々に知られてないようであり、仮舗装等に対する苦情があった。また、観光関係の部署からは、観光客に誤解をあたえないように、国際通りの完成予想図の掲示をもっと増やして完成した時の国際通りの姿を知らせるべきだとの指摘を受けた。国のほうからは、「牧志のショッピングセンター予定地に実物大の幅員で完成形を造って整備後の国際通りを知らしてはどうか」というアドバイスをいただいたりもした。
工事を担当している当方としても歩行者、特に観光客の方々が「このようなアスファルト舗装が名所として期待して来た国際通りか」と落胆するのでは
ないかと懸念しており、同時にそのようなことにならないよう、牧志のポケットパーク予定地に国際通りの完成予想図を大きく掲示するほか、工事中の要
所に完成予想図を配置し、電柱のないグレードアップされた将来の国際通りを宣伝しているところである。
ないかと懸念しており、同時にそのようなことにならないよう、牧志のポケットパーク予定地に国際通りの完成予想図を大きく掲示するほか、工事中の要
所に完成予想図を配置し、電柱のないグレードアップされた将来の国際通りを宣伝しているところである。
平成17年度には電線類が地中化され、高齢者や身体障害者に配慮したバリアフリーの、広くグレードアップされた歩道等、快適な空間を有しアメニティの向上した国際通りに改善される予定である。これにより国際通りを中心とした商業市街地の活性化及び高齢者や身体障害者等の自立した社会参加へ貢献できることを事業担当者として切に願うものである。』