2018年11月28日、立命館大学茨木キャンパス井上事務局長が大学生向け出張講義を行いました。本学の石原先生の持っておられる、都市マネジメント論という講義の一コマを頂いての授業です。

授業終了後に聴講された生徒さんにアンケートを回答していただき、回収しました。

無電柱化講義アンケートの結果

予想外だったのは、多くの学生が無電柱化について知っていたということです。石原先生のご指導もあるのでしょうが、数年前と比べると隔世の感があります。

彼らのアンケートを拝見すると、その中で多かったのが、「無電柱化は聞いたことがあったが、今回の授業でメリットや災害に強いことなどを聞いて、すぐにでも進めるべきだと思った」という意見が多かったです。

これは、非常にありがたいことで、日本には当たり前のように電柱電線がはびこる光景になっていますが、それが普通ではないということを認識していただきました。

回収したアンケートに多くの感想や意見をお寄せいただいたので、グラフとともに主なものをご紹介させて頂きます。

◎生徒さんから多く寄せられた意見より

海外でこんなに無電柱化が進んでいるとは思わなかった。更にアジアの国々でも無電柱化が進んでおり、日本はアジア諸国の中でも無電柱化が遅れていることにかなり衝撃を受けている。という意見が非常に多かったです。

それに加えて、ではなぜ日本だけこんなに無電柱化が進まないのか。何か原因があるはずと回答している生徒さんもいました。

シンガポール、リトルインディアの風景
下町も無電柱化されている。

②無電柱化のメリットデメリットがよくわかって良かった。無電柱化のメリットデメリットこんなに多いとは思わなかった。という意見も多かった。

メリット・デメリットについて詳しい解説はこちら

無電柱化とは

費用はかかるが、無電柱化の色々なメリットと掛け合わせると、トータルでは、そんなにかわらないのではという意見も多かった。今年、関西で多く発生した台風などの自然災害や先日決定した大阪万博などの整備事業や経済効果も回答に影響しているようです。

台風でなぎ倒された電柱

④あと防災面で無電柱化は大事だが、景観面でも無電柱化をするべきだという意見が意外と多かった。スライドで他の諸外国の無電柱化された街並みを見せたこともあったのか、電柱電線の煩わしさを日頃、直接肌身に感じることが多いからなのか。

ロンドンの街並み

⑤井上事務局長の講義の内容から共感したのかもしれませんが、無電柱化を進めるには「住民の合意形成」が必要だと回答する生徒さんも多かった。

この回答から派生して、大阪では狭い道が多いので、安全面から考えて無電柱化は必要だが、それに比例してコスト高やかましい住民(ある生徒の回答より)が課題とあげている生徒さんもいた。

大阪、新世界の風景

⑥その他の意見として、講義の内容が濃くて消化しきれないところがあったという意見もありました。90分の講義としては、非常に内容の濃いものだったかと思います。

まとめ

以上、簡単にまとめてみました。他にも紹介したい回答はありますが、割愛させて頂きます。上記の内容を総括させていただきますと、都市マネジメント論という授業の一環ということもあり、受講されている生徒さんの無電柱化に対する意識が高かったということ、また、井上事務局長の投げかけた質問や課題に対してきちんと消化している生徒さんが多かったこと、また上記の①のように投げかけられた課題に対して、更に疑問点を抱き追及したいと回答されている生徒さんが多かったことが印象に残りました。

講義を拝見して、今回の受けた授業に対して更にメリットデメリットを追及させるディベートを生徒さんにしてもらってもいいのではと思いました。更なるいい意見が出そうな気がしました。