平成30年11月27日、安倍総理は、総理官邸で第2回重要インフラの緊急点検に関する関係閣僚会議を開催した。
会議では、重要インフラの緊急点検の結果及び対策方法について報告書がまとめられ、報告書がまとめられた。
総理は、会議での報告を踏まえ、次のように述べられた。
「近年、災害が激甚化する中、国民の命を守る防災・減災・国土強靭化を進めることは重要かつ喫緊の課題であると痛感しています。このため、重要なインフラが災害時にしっかりとその機能を維持できるよう、洪水や土砂災害対策のためのインフラのほか、災害時に拠点となる病院など防災のための重要インフラについて、また電力や交通インフラのほか、水道や食料に関する施設など国民経済、生活を支える重要インフラについて、総点検を実施し、本日取りまとめました。
この総点検の結果などを踏まえ、特に緊急に実施すべきものについて、達成目標、実施内容、事業費等を明らかにした防災・減災・国土強靭化のための3か年緊急対策として年内に取りまとめます。国土強靭化基本計画にも位置付けた上で、3年間集中で実施してまいります。各大臣におかれては、強靭な故郷(ふるさと)、誰もが安心して暮らすことができる故郷をつくり上げるために、総力を挙げて対策を講じるようにお願いいたします。」
首相官邸ホームページより(関連動画あり)
https://www.kantei.go.jp/jp/98_abe/actions/201811/27infra.html
本日発表された報告書がこちらで、PDFデータにして59pにも及ぶものです。
ダウンロードはこちらから(https://www.kantei.go.jp/jp/singi/jyuyouinfura/index.html)
その中の道路・電柱に関する対策がこちらです。
台風21号の惨状を受けてようやく政府が台風による電柱倒壊の危険性に気付いたようです。災害に関しては下の記事に詳しくまとめましたのでそちらをご覧ください。
また防災・減災・国土強靭化のための3か年緊急対策(一覧)の中に「緊急対策の概要」が記されてますので合せてご紹介します。
緊急対策の概要
分野:道路
対象インフラ:電柱
緊急対策名:市街地における電柱に関する緊急対策
緊急対策の概要:平成30年台風21号の暴風に伴う電柱倒壊を踏まえ、市街地における電柱の危険度等の緊急点検を行い、飛来物による電柱倒壊の危険性の高い緊急輸送道路の区間(約1万km)において、緊急性の高い災害拠点へのアクセスルートで事業実施環境が整った区間について、道路閉塞等を防止する無電柱化による緊急対策を実施する。
また、自治体の無電柱化実施体制を点検し、脆弱性が確認されたため、事業実施支援による緊急対策を実施する。台風21号による電柱倒壊
対策箇所数:電柱倒壊に対応した無電柱化の推進⇒緊急輸送道路 約1,000km
緊急対策期間:2020年まで内容:電柱倒壊の恐れのある緊急輸送道路について、道路閉塞等の被害を防止する無電柱化を推進。また技術職員がいない自治体における事業実施をサポートする支援体制の構築。
達成目標:電柱倒壊の危険性が高い市街地の緊急輸送道路(約1万km)において、災害拠点へのアクセスルートのうち約1,000kmについて工事着手(地元調整等を完了)
実施主体:国、地方自治体、電線管理者
府省庁名:国土交通省
メインの対象地域は大阪を想定しているようです。2020年までに1000㎞工事着手するというのは壮大な計画です。政府の方々にはぜひこれを実行していただければタイトル通り強靭な国土を手に入れることができるでしょう。
そのお手伝いの一角を当NPOに担わさせていただければこれ以上の喜びはありません。2020年のオリンピックまでに美しく強い日本になっていることを期待します。