今夏、NPO法人電線のない街づくり支援ネットワークでインターンをしています。上水口です。
NPO法人 電線のない街づくり支援ネットワークのHPにある「無電柱化とは」を読み、気になった三点について述べます。
一点目は、電柱を減らすどころか、新しく建てられているということです。
私たちが日常的に歩いている道には電柱が多く見られます。また日本全国で約3600万本もの電柱が建っています。
一方、京都に観光に行ったときには、電柱や電線を見ることが少なかったように感じます。
私は、京都などの歴史的建築物が多い地域は無電柱化が少しは進んでいるのだと思っていました。しかし実際は、ごく限られた地域にしか進められておらず、年間約7万本の電柱が新しく建てられていました。
また、無電柱化が優先されているのは緊急輸送道路であり、世界遺産の周辺や重要伝統的建造物群保存地区(重伝建地区)ではそれほど進んでいません。
日本は他国に比べて無電柱化について後進国であり、完全な無電柱化にはまだ遠い位置にいたことにたいへん驚きました。
二点目は、コストを下げるため、従来の方式にこだわりすぎないことも重要ということです。
無電柱化には様々な方式があり、無電柱化工事は電線共同溝方式を基本として行われてきました。しかし、電線共同溝は大袈裟ともいえるスペックを持っています。
最近では適用可能な低コスト手法も検討されています。
全国の自治体を対象としたアンケートによると、現在の日本で無電柱化が実施できない理由の一位は、「コストが高くつく」という点だそうです。
全国的に無電柱化を進めるためには、コストを下げることが必要です。
そのため、従来の方式にこだわりすぎないことが重要であると記事では書かれています。
私が何かを始めるときは、従来の方法に従う、またはそれを参考にアレンジして行うことが多いです。コスト削減のために従来の方式にこだわり過ぎないことが重要だという点が面白いと感じました。
三点目は、無電柱化工事をする際、住民の方々との対話を重ねることが重要だという点についてです。
住民の方々が「無電柱化」を知らない可能性は高いと思います。または聞いたことはあるが詳しくは知らないという人もいるでしょう。
私もこの「無電柱化とは」の記事を読むまでは、そのうちの一人でした。
無電柱化工事をする際に問題となってくるのは、住民の方々からの許可を取れるかという点です。
無電柱化には変圧器などの地上機器が必要となり、この機器の置き場所について住民の合意を得る必要があります。無電柱化を実現するには、まず住民の理解度を高めることが重要であると考えました。
以上が「無電柱化とは」を読んで私が気になった点です。私たちができることの中で最も必要なのは、無電柱化に対する住民の理解度を高めることだと思います。このインターン期間中に、より多くの住民の方に無電柱化を知ってもらえるような企画を考えたいと改めて強く思いました。
最後に当NPOのHP「無電柱化とは」は広く皆様に読まれている記事なので、ぜひ皆さんも読んでみてください‼