今回はNPO無電柱ネットにインターン生として参加している飯島さんにNPO無電柱ネットのHP記事「無電柱化とは」を読んで気になった点を3点まとめて頂きました!
さらに無電柱化が進んでいるスウェーデンや香港の街並みの動画、日本の無電柱化計画についての動画を見た感想も答えて頂きました!

上記の二つをここで紹介したいと思います!
青文字はNPO無電柱ネットの塚田さんの返答です!

1. NPO無電柱ネットのHP記事「無電柱化とは」を読んで気になった点三つ!

まず、無電柱化というものが、身の周りで進んでいないため、夢物語のようなものだと感じていたのだが、海外では100%、それでなくとも90%以上も無電柱化されている国・地域があるというのに大変驚いた。シンガポールや香港は、富裕層が多く住むため、そのような、最低限以上の整備に割くお金の余裕があるのだろうと推測し、ロンドンやパリは、観光地として、有名な建物や美しい街並みを守るために無電柱化を積極的に行ったのだろうか、と考えた。

塚田さん~
他にも参考になるような動画はありますが、参考までに下のユーチューブ動画(NPO製作)を見てみて下さい。

実際、同じく町並みを守っている京都では、昭和61年度から無電柱化を進めているという情報があった。(しかし、都道府県別の無電柱化率グラフでは、真ん中より下におり、早期に始めた割には低く、矛盾しているとも感じた。)

塚田さん~
京都市も他の自治体に比べたらしっかりした無電柱化の政策・計画は立てていますが、予算があまりないという理由で、現在は、景観よりも防災面を重視して無電柱化を進めているようです。京都には、日本有数の遺産が多いし、インバウンドも多いし、多くの大学機関もある重要な場所であるにもかかわらず、国や自治体、さらに関西電力や通信ケーブルを電柱に引いているNTTが無電柱化を積極的に進めないのは、怠慢のなにものでもないと思いますが、住民が景観意識を強く持たないと前には進まないですよね。

・少し古いですが、京都市の無電柱化の進め方
https://www.city.kyoto.lg.jp/kensetu/cmsfiles/contents/0000250/250605/keikaku.pdf

無電柱化は、防災や安全な交通空間の確保と景観向上が主な効果だと思っていたが、架空線が苦手とする災害に強いと知り、災害時のインフラ確保や、道路を塞がず非常車両が通れるようになる面などでもメリットがあるとわかった。

塚田さん~
電柱や電線の処理は、感電の恐れがあるので、電線管理者(主に電力会社)が処理をしないと、緊急車両が通れません。そのことをもっと市民の皆さんにも知ってもらいたいし、電力会社は自覚すべきです。もっとも「電力会社はレジリエンスを中心に無電柱化を進めています」と言ってますが。

しかし、地震に関しては、地中に埋めても電線が切れてしまうリスクなどは残るのではないだろうかと思い、耐久性に疑問を持った。何れにしろ、架空線よりも強いのは間違いないと思った。また、電柱を伝って不法侵入、というのは、高層階に住んでいるため考えたことが無かったが、確かに、電柱は整備のため登れるようになっているし、ベランダ付近に、もはや梯子のような存在があるのは溜まったものじゃないなと思った。

塚田さん~
これも誤解を招く点ではあるんだけど、「地下にあると、断線したら見つけるのが難しいのでは」ということだけど、地中化はそもそも地上にさらけ出されている電線(架空線という)を地中に埋設して保護する役割も担っている。
その地中埋設では管路が埋められ、その中に電線や通信線を通すようにしている。
水道管に水が、ガス管にガスが通っているように。
それと地震の場合は、断層などの地割れや液状化で地面がゆがむ場合はあるものの、管路で保護されているので地上よりは被害が少ないものと考えている。

・参考になる資料のリンクです。
https://www.georhizome.com/archives/blog/8364

自然公害について、普段から通り道の真上に鳩の大群が居座り、糞の危険や、路上の汚れを見ていたため、住む人や通りがかる人にとっての、街の印象をよく出来るのは勿論、それを掃除する人の手間も減らせ、経済的でもあると思った。
出張出前用下敷き

2.動画を見た感想!

三つの動画のリンクです!
【動画➀】

まず、実際の千葉の地震の際に、同じ県内でも無電柱化しているか否かで、被害の有無が変わったのに驚いた。
次に、地上機器を初めて知ったが、非常時だけでなく、通常時も役に立つと、普段から気にする人が増え、仮にメンテナンスが必要になれば、架空線よりも早く故障に気づける、というメリットもあるかもしれないと思った。

【動画②】

【動画③】

そして、比較的無電柱化が進んでいる国の車窓風景についてだが、まず、スウェーデンの町並みは、どこにも電柱がなく、最新の3D技術で作られた風景ではないかと錯覚するほどであった。こういう場所だと、子供が電柱で怪我する心配が無ければ、視界もよく、子育てもし易いのではないだろうか。次に、ベルリンは、スウェーデンよりかは電線が多く、梅田の比較的整備された区画と似た印象を受けた。無電柱化がかなり進んでいるとのことだったので、意外だった。電柱ではなく、別のものだった可能性もある。最後に、香港では、ただ電線が少ないだけでなく、ただのバス乗り場に映像が動く電光掲示板があり、町の余裕を感じた。

塚田さん~
街の余裕と感じたことはいい視点ですね。
豊かな社会とはなんでしょうか。
経済大国ってなんでしょう。経済大国って豊かなんでしょうか?
ベルリンのユーチューブでの電線は、恐らくトラムの軌道上の電線だと思います。

【参考資料として】
海外の無電柱化事業について
国土交通省国土技術政策総合研究所道路交通研究部道路環境研究室

最後に
当NPOのHP「無電柱化とは」は広く皆様に読まれている記事なので、ぜひ皆さんも読んでみてください

無電柱化とは