この度、横浜市から無電柱化推進計画の素案が発表され、パブリックコメントを募集している段階にあります。

気になったことがあればどしどし横浜市に問い合わせていきましょう。

募集期間は平成30年10月9日(火)~平成30年11月9日(金)までですのでお忘れなきようにお願いいたします。

一通り目を通しておけば、今後の横浜市の無電柱化がどうなっていくかがわかると思いますので、解説も交えながら紹介していきます。

あくまで素案なので今後の変更次第では記事の内容が変わる可能性もありますが、ご容赦いただきますようにお願いします。

引用元URL:http://www.city.yokohama.lg.jp/doro/plan/mudenchuka/

1.策定の背景と目的

無電柱化は、都市の防災力の向上、良好な都市景観の形成や観光振興、安全で快適な歩行空間の確保に寄与する重要な取り組みです。

平成28年12月に施工された「無電柱化の推進に関する法律」第8条に基づき、本誌においても無電柱化を推進するため、基本方針、期間、無電柱化の推進に向けた施策等を定めた「横浜市無電柱化推進計画(素案)」を作成しました。市民の皆様からご意見をいただき、平成30年度内に計画を策定します。

いわゆる「無電柱化推進法」によって各自治体の無電柱化計画を努力義務として課した結果が表れています。同様の理由で東京都や大阪府はすでに発表しています。また東京23区の中の数区では策定スケジュールをHPに掲載しています。

大きな無電柱化への流れの中で横浜市も後れを取らずに計画を策定したことは素晴らしいことだと思います。

 

神奈川県横浜市磯子区磯子3丁目 整備前

 

神奈川県横浜市磯子区磯子3丁目 整備後

画像引用元:http://www.ktr.mlit.go.jp/honkyoku/road/mudenchuka/case.html#6

2.横浜市の無電柱化の状況

横浜市では、これまでの方針等に基づき、緊急輸送路を中心に無電柱化の整備を進めたことにより、市管理道路の第1次緊急輸送路の無電柱化率は約33%になっています。

また、無電柱化路線の環状形成を目指し優先的に整備を進めている環状2号線、山下本牧磯子線、鶴見溝ノ口線3路線については、無電柱化率が約68%に達しています。

【横浜市管理の道路における第1次緊急輸送路等※1の無電柱化率(2018年3月現在)】

区分 道路延長 無電柱化済み

道路延長

事業中

道路延長

未着手

道路延長

無電柱化率
第1次緊急輸送路 187㎞ 62㎞ 5㎞ 120㎞ 33%
うち3路線計 36㎞ 25㎞ 3㎞ 9㎞ 68%
環状2号線 25㎞ 21㎞ 1㎞ 4㎞ 81%
山下本牧磯子線 7㎞ 3㎞ 1㎞ 3㎞ 45%
鶴見溝ノ口線 3㎞ 1㎞ 1㎞ 2㎞ 19%
第2次緊急輸送路の一部 13㎞ 2㎞ 0㎞ 11㎞ 12%
合計 200㎞ 64㎞ 5㎞ 131㎞ 32%

 

※1.第1次緊急輸送路等:道路法第37条に基づく新設電柱の占用制限※3を行った路線(第1次緊急輸送路+第2次緊急輸送路の一部※2

※2. 第2次緊急輸送路の一部:環状3号線の一部及び環状4号線

※3.道路法第37条に基づく新節電柱の占用制限:道路法第37条に基づき、防災上の観点から重要な道路について、地震等の災害が発生した場合における緊急輸送路や避難路としての機能を確保するため、区域を指定して新たな電柱の占用制限を行っています。(2017年4月1日施行)

H24 、H25の国交省配布の無電柱化率の資料では、神奈川県の全道路での無電柱化率は2%で全国平均から見たら高いほうですが、東京都や兵庫県にはまだ追いついていない状況です。横浜市の全道路での無電柱化率は3%で政令指定都市の中では高いほうですが、トップを行く東京23区や名古屋、大阪などには追いついていません。また市街地等の幹線道路での無電柱化率は神奈川県で15%と全国平均と同じ数値なので特段高いとは言えません。

横浜市といえばおしゃれで洗練されているイメージがありますが、現実では電柱は根強く存在し続けているのです。

3.無電柱化の推進に関する基本的な方針

方針1 都市の防災力向上~ヨコハマを安全なまちに~

〇災害時の救援活動や応急復旧を速やかに展開できるよう、第一次緊急輸送路等(道路法第37条の占用制限路線)において無電柱化を推進します。

〇多くの市民が来訪し、災害時には拠点として機能する区役所・土木事務所・消防署・警察署・災害拠点病院と第一次緊急輸送路等を結ぶアクセス路について無電柱化を推進します

今後10年の目標

〇完成目標

●緊急輸送路の環状ネットワーク3路線(環状2号線、山下本牧磯子線、鶴見溝ノ口線)の完成

●既に事業着手している緊急輸送路、区役所等へのアクセス路の完成

〇着手目標

●第一次緊急輸送路等について、道路延長65㎞を新規事業着手

●未整備の区役所等へのアクセス路について新規事業着手

方針2 良好な都市景観の形成や観光振興 ~ヨコハマを美しく魅力的な町に~

〇良好な都市環境を形成し、横浜の魅力を高めるため、来訪者が集中する都心部において面的に無電柱化を推進します。

〇横浜の観光資源の魅力を高めるため

今後10年の目標

●関内地区、横浜駅周辺の推進

●港の見える丘公園当の主要な観光地周辺、集客施設へのアクセスルート推進

※無電柱化に当たっては、整備する路線や時期を定めた実施計画を別途策定します。、主要な観光地周辺、集客施設へのあくっせすルートの無電柱化を推進します。

方針3 安全で快適な歩行空間の確保 ~ヨコハマを安心して暮らせるまちに~

〇通学路や商店街など、特に安全で快適な歩行空間の確保が求められる個所については、新たな技術・手法の実用化の状況を踏まえながら、道路幅員や地下埋設物の状況、地域の合意形成の状況を勘案し、無電柱化を推進します。

主な整備方針

〇無電柱化の整備手法としては、電線共同溝方式が主流となっていますが、様々な手法を活用しながら、電線管理者自らも無電柱化を進めるよう、電線管理者と調整します。また、コスト縮減を図るため、技術開発の進展を踏まえながら、低コスト手法を積極的に導入します。

〇歩道幅員が狭い道路については、従来の電線共同溝方式によらない小型ボックスを活用した埋設など新たな手法の実用化の状況を踏まえながら推進します。

さて具体的な方針ですが、今後10年ですでに着手している緊急輸送路の無電柱化を完成させ、かつ、環状2号線、山下本牧磯子線、鶴見溝ノ口線も完成させるということです。

緊急輸送路の着手目標に関しては65㎞という具体的な数値目標を設定しています。これに関してはまだ無電柱化推進計画を発表している自治体が少ないということもありますがこれだけ具体的に数値を設定しているのは珍しいことです。一般的に従来の電線共同溝方式では1㎞あたり5億円かかるといわれていますから、横浜市は少なくとも単純計算して5×65=325億円を投じるということです。もちろん10年の間に技術が進歩してそこまで費用が掛かることはなくなっているかもしれませんが(現に低コスト化への技術革新は依然と比べて格段のスピードで開発が進められています。)横浜市も本腰を据えて無電柱化に取り組む姿勢が見て取れます。緊急輸送路以外に関しては数値目標などはありませんが低コスト化への期待をこめて主な整備方針が書かれています。当NPOも全力を尽くして低コスト化を目指してまいります。

4 無電柱化の推進に向けた施策等

無電柱化の推進を図るため、以下の施策についても実施します。

〇道路事業や市街地開発事業に合わせた無電柱化

●道路事業(都市計画道路等の新設及び改築)や市街地開発事業(土地区画整理事業や市街地再開発事業など)その他これに類する事業が実施される場合には、電線管理者はこれらの事業の状況を踏まえつつ、無電柱化を実施するものとします。またこれらの事業の事業者は、無電柱化を実施するような電線管理者と調整するものとします。

●電線管理者は、上記の場合において、現に設置し及び管理する道路上の電柱または電線の撤去を当該事業実施と併せて行うことができるとは、当該電柱または電線を撤去するものとします。

〇占用制限制度の適用

●緊急輸送路が新たに指定されたときや、その他道路への適用が可能な時は、速やかに道路法第37条に基づく占用制限を行います。

●第1次緊急輸送路等の道路法第37条に基づく専用制限を行った路線沿いでは、道路上への電柱の倒壊を防止する趣旨を踏まえ、原則として民地建柱も行わないものとします。

●地下埋設物を設置するときは、占用調整により電線類の埋設スペースを確保します。

〇関係者間の連携の強化

●道路管理者や電線管理者が相互に連携し協力するとともに、地元の皆様のご理解とご協力を得ながら無電柱化を推進します。

〇民間活力の導入

●民間の技術・ノウハウや資金を活用するとともに、財政負担の平準化にも資するPFI手法の採用検討します。

 

これはどこの自治体でも見られるような条文です。ちなみにPFIとは以下の意味です。

PFI(プライベイト・ファイナンス・イニシアティブ)とは、公共施設等の設計、建設、維持管理及び運営に、民間の資金とノウハウを活用し、公共サービスの提供を民間主導で行うことで、効率的かつ効果的な公共サービスの提供を図るという考え方です。

サッチャー政権以降の英国で「小さな政府」への取り組みの中から、公共サービスの提供に民間の資金やノウハウを活用しようとする考え方として、PFIは1992年に導入されました。PFIの考え方は英国で生まれた構想でありますが、これに類似した公共事業分野への民間参画の取組は世界各国においても行われており、PFIは「小さな政府」や「民営化」等行政財政改革の流れの一つとして捉えられるものです。VFM (ヴァリュー・フォー・マネー)はPFIの基本原則です。

PFIは過去に日本国内では、ほとんど例のなかった本格的なプロジェクトファイナンス導入へもつながるものと期待されています。ただし、PFI事業は幅広い分野で検討されるべきものであり、PFIの手法の適用しやすい分野から導入を進めて行くのがのぞましいでしょう。

引用:http://www.pfikyokai.or.jp/about/

まとめ

横浜市が無電柱化推進計画の素案を発表し、現在パブリックコメントを募集しています。計画の内容については緊急輸送路の65㎞着手宣言や環状2号線、山下本牧磯子線、鶴見溝ノ口線の無電柱化の完成など10年で達成できうるレベルの目標を設定しました。

ご意見のある方は

横浜市道路局HP(http://www.city.yokohama.lg.jp/doro/plan/mudenchuka/

にコメントを送る方法が掲載されていますのでそちらでご確認ください

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