(この文章は個人会員の方に書いて頂いたものです。)

秋晴れの11月8日、千葉日本大学第一諸学校で無電柱化出張出前授業が行われました。こちらでの授業は4回目となります。今回も4年生、総勢60余名を対象に行われました。

今回の授業には、無電柱化とは少しジャンルの異なる方が、サポーターとして参加されました。有限会社東海維持管理興業、専務取締役中林直子様です。
同社は下水道の清掃や補修・更新といった業務をされていますが、私たちの無電柱化授業のことを、ホームページでご覧になり、『同じことをやっている人がいる!これは行かなくては!』と、はるばる名古屋から授業に参加されたのです。

さて、無電柱化授業では、今回も子供たちは元気いっぱい。写真が示されるごとに「学校のそば!」「通学路!」と大きな声で答えてくれます。
授業の終わりに電柱を取り去って、空がすっきりと見える画像が示されると、一斉に「お~」、通学路にも「お~」。子供たちは電柱電線がなくなると、こおれまでに景色がすっきりとするんだ、こんなに空は広かったんだ、と生まれて初めて気づいたことでしょう。

私たち、生まれてこの方、自分たちの暮らしの中に電柱電線がなかったことはありません。水や空気に味や匂いがしないのと同様、電柱電線はあって当たり前で、なかったらどうなるなどとは考えたこともないのが普通です。
まさにこの授業は、子供たちの感性を揺さぶり、電柱電線を意識の俎上に乗せるためにこそあるのだと思います。

一方、前出の東海維持管理興業様は、なぜ出前授業をされているのでしょうか?

中林専務はこうおっしゃっています。
「もし下水道が使えなくなれば、私たちの暮らしは、一瞬にして不衛生になり、生活はパニックになることでしょう。それほど大切な仕事なのに、世間には、下水道=『汚い・臭い』といったネガティブなイメージが先行し、仕事の内容が正しく理解されていない、と感じています。
もっと本当のことを知ってほしくて、まさに幼稚園から小中高校まで出かけて行って『下水道って、なーんだ?』というところから始まる出前授業をしているのです。なぜ、幼稚園児に下水道課かというと、周りの大人たちから、ネガティブなイメージを刷り込まれる前に、正しいイメージを持ってほしいからです。」

子供たちに、意識していないものを気づかせる。最初の段階から、正しい知識を授ける。目指すところは異なりますが、中林様も私たちも、広く世間の人たちの無関心や誤解を変えようと地道に活動しているところに違いはありません。

同じように努力されている姿を知り、授業の内容とはまた別の形で、とても勇気づけられた一日でした。


(編集追記)

授業後、子供たちに作文を書いて頂きました。皆初めて私たちの視点に立って電柱・電線と向き合ってもらったため、文中で新鮮な驚きにあふれている子が多く見受けられました。下の図はそんな作文の中の一例になります。