今夏のインターンに参加している桜井です。
インターンの担当者である塚田さんから『NPOのHPにある「無電柱化とは」を読んで気になった点を3点まとめて』という課題が出されたのでまとめてみました。

1.日本と海外の無電柱化の現状について
日本の無電柱化が、なかなか進んでいないことは知っていましたが、世界と比較してここまで遅れているとは思いませんでした。
また、無電柱化率が100%を達成している都市が存在することや、むしろ無電柱化が進められていない国の方が少数であることにも驚きました。
欧米諸国は戦前から、近隣のアジア諸国では40年以上も前から無電柱化が進んでいるのにも関わらず、災害対策が重要な日本が、なぜここまで無電柱化を進めていないのか疑問に感じます。
さらに、少しずつ無電柱化を進めているにもかかわらず、毎年新たに7万本もの電柱が増加しているのも理解に苦しみます。
この資料を読んで、日本がいかに無電柱化に対して消極的な政策や企業方針をとっているかを実感しました。  

 2.実際に起こった被害  
災害大国である日本では、地震の際に電柱が倒壊する被害は想像できていましたが、電線が切れて銅線が剥き出しになることで感電する危険性があることは盲点でした。
電柱による被害として、電柱本体に意識を向けがちですが、見えづらい電線による被害があっても不思議ではありません。 
近年、ブロック塀の倒壊による小学生の死亡事故が発生し、塀の撤去が進められていますが、電柱であれば、重さ1トンのものが10メートル以上の高さから倒れるというのは、ブロック塀と同様かそれ以上に危険と言っても過言ではないと考えます。 
年始に石川県で大地震が発生しましたが、その際の電柱による被害や復旧の状況について調べてみたいと思いました。  

 3.無電柱化のメリット 
防災性の観点から無電柱化を進めることの重要性は理解していましたが、無電柱化が不動産価値をも上げることには驚きました。
外観面では、例えば京都市は歴史的な街並みを保存するために無電柱化を進めており、主要な観光地や主要な通りで電線地中化が行われています。
祇園や東山地区といった京都の代表的な観光地では無電柱化が進んでおり、美しい景観が保たれています。これは、電柱がない方が外観が美しいと考えられる象徴であり、無電柱化が進んでいる地域があることから、実現不可能な課題ではないことがわかります。  

4.課題である無電柱化動画を見て  

 ドイツと香港の街並みを見て、まず感じたのは、「道が広いな」ということです。
歩道に何本も電柱がある日本は、圧迫感があってごちゃごちゃした印象ですが、電柱がない街並みは開放感や統一感があります。
その外観だけでもかなりの衝撃を受けました。また、日常生活で空を眺めるとき、電柱や電線が視界に入るのは当たり前で、特に気にしていませんでした。しかし、無電柱化が進んだ国の街並みを見ると、空だけが映る世界がとても羨ましく感じます。
動画を見終わって外を歩くと、改めて電柱の多さに驚きました。 
香港は日本と同じ地震大国で無電柱化を進めていますが、地震がほとんどないドイツでさえ無電柱化を進めているということは、コストがかかってもそれ以上のメリットがある証拠だと思います。 
日本になぜこれほど電柱が多いのかという疑問に、動画では経済の急速な発達により計画が追いつかなかったと説明されていましたが、他の先進国が無電柱化を、コスト面を含めてどう進めたのかを参考にして、早急に無電柱化を進めるべきだと考えます。 

↓無電柱化の知識習得に役立つ動画のリンク
https://mail.google.com/mail/u/0/?tab=rm#search/%E8%AA%B2%E9%A1%8C/KtbxLxgKJhhTxgVHfhGlxJfPmVDDkbZHxV?projector=1