今夏、インターンに参加している長田です。
インターンに参加した最初の課題である、
『当NPOのホームページに掲載されている「無電柱化について」の内容を読んで、問題点を3つ挙げてまとめよ』に取り組み、まとめてみました。
以下、日本の無電柱化の現状を考えていきたいと思います。
まず前提として、日本は無電柱化において後進国であると言えます。
世界中の都市をみていくとロンドンやパリでは無電柱化率が100%、日本の近隣地域である香港や台北、シンガポールでは90〜100%の高い水準であり、それに比べて東京都23区では約8%、大阪市では6%となっており、日本がいかに世界から遅れをとっているのかがよく分かります。
まず一つ目は、電柱を地上から無くすためにかかる費用がとても高いことです。
基本的には電柱を地中に埋めて電柱を地上から無くすようにするのだが、その中でも従来の方法である電線共同溝方式は、費用が高く、また充分なスペースが必要であり、この方法では普及が難しい状況となっています。
従来の方法にとらわれず低コストの方法を生み出すことやどんな地形でも設置できる技術が必要となると考えました。
二つ目は、日本では無電柱化(電線類地中化)よりも従来の架空線による電力の供給方法に慣れている為です。
戦後、日本は経済を立て直すために、急速な電力の需要を安定して供給させる必要があり、そのため簡便に設置できる架空線を選択しました。その後、経済の安定とともにアジアの諸外国では無電柱化(電線類地中化)を進めているのに対し、日本は従来の架空線での電力の供給方法になれてしまっていることもあり、無電柱化(電線類地中化)を進めることに戸惑っているように感じます。
【過去のインターン生が作った動画を紹介!!】
現在の無電柱化時代に至るまで日本の電柱大国には歴史と理由があります。明治時代から戦後復興までの日本の無電柱化の歴史を公害問題の視点から10分程度の動画にしてYouTubeにて発信します。動画の中で詳細な無電柱化の歴史が語られておりクオリティの高い動画となっています。
三つ目は、多くの人々が無電柱化についてよく理解していないことです。
私自身もこのインターンに参加するまでは、無電柱化について考えたこともなく、そういった活動があるのだなという程度で、同じように無電柱化について理解していない人が多いと考えました。
電柱は今や私たちの生活と密接に関わっているものであり、無電柱化を普及させていくためには地域の人々などの合意や理解が最も大切になると考えました。
もし無電柱化できる環境、資源があったとしても無電柱化について何も知らない人々ばかりだと、無電柱化することに意味をもてず、結局、無電柱化を進めることは難しくなると考えました。それゆえに私たち自身も無電柱化について知ることが必要であり、また国が声を挙げてさらにこの活動に取り組むべきであると考えました。