現在、NPO法人電線のない街づくり支援ネットワークでは、狭隘道路で対応できる輪荷重の緩和について検討している。

例えば、T-25をT-8に緩和することができないか。
【2025年3月に行われた全国技術委員会OSAKAでの内容から】
道路の保全やメンテンナスにおいて長く実績のあるT-25 の規格は絶対であると考えられます。
但し、近年全国で増えているラスト 1 マイル部分で道幅等や進入路の関係で電線共同溝の方式や規格を当てはめると施工が困難な場所が増えており、高コストにつながっているのでその状況を鑑みて通行車両にあった設計規格を合理的に採用できる道筋を考えます。
T-25 の正当な荷重設計方法として、適しているのは
(ア)電線共同溝
(イ)舗装の規格
(ウ)道路構造令
(エ)下水道(と鉄蓋)
上記をベースとして道路交通法上の全ての車両が通行可能な道路と、そうではない道路を条件分けした場合に過大になると考えられるケースでT-25について検討を行えば、より軽く安く施工がスピーディな製品や工法につながるのではないか。
特に近年全国で増えているラスト 1 マイル部分で施工が困難な場所が増えている事もあり、無電柱化(電線共同溝と分ける?)の規格について再検討をすべきではないか。
現在の無電柱化の手法との整合性
道路構造物それぞれに規模にあわせた活荷重の考え方がある。
そもそもそれぞれの構造物は簡単に破壊されていない…。
「無電柱化」の整備は小型化・浅層化が進んでいるのに「活荷重の規格」はそのまま。
構造物の規模にあわせた「活荷重の規格」が必要では?

国土技術政策総合研究所「無電柱化事業における合意形成の進め方ガイド(案)」より

実情にあう規格とは
活荷重については、T-25(道路橋示方書=100kN/輪)である必要はない。⇒50 kN/輪でよい。
従来の「電線共同溝」の載荷方法は、ハンドホール・マンホールへの適用のイメージ。交通量についても考慮すべきでは?(JIS 側溝は取替を前提に荷重を緩和して通行量の条件を設定?)
50 kN/輪(50cm×20cm)を載荷する場合でも、製品の大小・交通量の大小・土被りの大小・製品長・製品幅の違いにより、載荷方法や計算方法を検討すべきでは?
ただし、小型ボックスの場合、側溝などと異なり、ケーブルの移設が難しいことを考慮した安全率を設ける必要あり。

現在も、当NPOでは議論を続け、国交省に提案を模索しているが、エビデンスがしっかりとれて基準の緩和がなされた場合、低コストな製品や新規参入による無電柱化の増加が見込まれる。

以上の話を前提に、最近読んだ「なぜコンビニでお金をおろさない人はお金持ちになれないのか?(平野 薫 著、ダイヤモンド社)の内容の一部を紹介したい。

なぜ地ビールはよく見かけるのに地ウィスキーはみかけないのか?
本書の中にこのようなタイトルで紹介、解説されている。この内容でヒントになるポイントが二つある。
一つは、規制緩和。1994年の酒税法改正により、ビール製造免許に必要な年間製造最低数量が200kl(大びん換算で約316万本)から60kl(同約9万5千本)に引き下げられた。
これにより大手ビールメーカー以外の小規模醸造所が誕生し、3年の間に200を超える地ビールが誕生した。
2022年現在で全国に700前後の小規模醸造所が誕生している。
さらにウィスキーでご当地のものが少ないのは、その製造工程にあるという。
ウィスキーは長期間、樽の中で熟成させる必要があるからだ。
無電柱化も規制緩和で新規参入を増やすことと、(当然、安全の保障を担保とした)工程の簡素化が必要なのではないだろうか。

なぜペットボトルのコーヒーが増えたのか?
これはなぜかと言うと、メーカーの努力の賜物です。
コーヒーの容器が金属だった背景にはコーヒー飲料における法律が背景にあります。コーヒー飲料は製造工程で高温での殺菌が義務付けられており、通常のペットボトルではその熱に耐えられなかったため金属容器が主流になっていた。
しかし、メーカーが「ペットボトル無菌充填システム」を開発したことで、コーヒーを高温短時間滅菌後、高度に管理された無菌環境下で、低温でボトルに充填することができたからだそうだ。
無電柱化もこれ以上の技術開発は無理だと諦めずに低コスト技術の開発に努めて頂きたい。
著者は、「最近よく見かけるもの、逆に見かけないものという視点で世の中を見ると更にいろんなものが見えてくるものです。」と締めくくっている。

本書は他にも様々な世の中の「違和感」にフォーカスして、その違和感について数字(エビデンス)をあげて解説していしている。
お時間があるかたは是非読んでみて下さい。